
暑くなると、
「食欲がないから、お昼はそうめんだけ」
「冷たい飲み物ばかり飲んでいる」
「ご飯は食べたくないけれど、アイスなら食べられる」
そんな日が増えていませんか?
夏は食欲が落ちやすい季節です。
特に50代になると、若い頃のように「一晩寝れば元気になる」とはいかず、疲れが翌日に残ると感じる方もいるのではないでしょうか。
夏バテすると食べられない。
食べないから、さらに元気が出ない。
元気が出ないから、料理を作るのも面倒になる。
そして、簡単な麺類やパン、お菓子などで済ませる。
こうして、知らないうちに夏の食生活の悪循環に入ってしまうことがあります。
私は管理栄養士として、暑い夏こそ「たくさん食べなければ」と無理をするのではなく、少ない量でも、どう食べるかを考えることが大切だと思っています。
夏バテしているから食べない?食べないから夏バテする?
暑い日に食欲が落ちることは珍しいことではありません。
問題は、食欲がない日が続き、食事の内容が極端に偏ってしまうことです。
例えば、朝はコーヒーだけ。
昼はそうめん。
夜も食欲がないので、少しだけ。
ところが夜遅くなると何か食べたくなり、お菓子やアイスを食べる。
これでは「食べていないつもり」でも、身体を支えるために必要な食事が十分にとれていないことがあります。
大切なのは、食事量を無理に増やすことではありません。
食欲がないときこそ、一口一口の中身を考えること。
これが、50代の夏を元気に過ごす食べ方のポイントです。
1.「麺だけ」で終わらせない

夏になると、そうめん、冷やしうどん、ざるそばなどが食べやすくなります。
私も暑い日に、冷たい麺を食べたくなることがあります。
麺を食べることが悪いわけではありません。
ただ、「麺だけ」で食事を終わらせる日が続かないようにしたいものです。
例えば、卵、豆腐、納豆、魚、肉などを一品加える。
トマト、きゅうり、大葉、みょうがなど、夏の野菜や香味野菜を添える。
わかめや海苔などを加える。
いつもの麺料理に何かを少し足すだけでも、食卓は変わります。
完璧な献立を作る必要はありません。
「今日の食事に、何をひとつ足せるかな?」
夏は、このくらいの気持ちで食事を整えていくのが続けやすいと思います。
2.冷たいものばかりになっていませんか?

暑い日は、冷たい飲み物、アイス、冷たい麺、冷えた果物などがおいしく感じます。
もちろん、暑い日に冷たいものを楽しむこともあります。
でも、一日中冷たいものばかりになっていないか、一度振り返ってみてください。
朝に温かい味噌汁を飲む。
温かいお茶をゆっくりいただく。
一日のどこかで温かい料理を食べる。
すべてを温かいものに変える必要はありません。
冷たいものに偏りすぎないことを意識するだけでも、食事のバランスは変わります。
私は、夏の朝の味噌汁も好きです。
汗をかく季節だからこそ、ほっとする温かい一杯がおいしく感じることがあります。
3.食欲がないときほど「よく噛む」

食欲がないと、食事を早く終わらせたくなり、流し込むように食べてしまうことがあります。
そうめんをつるつる。
冷たい飲み物をごくごく。
気がつけば、食事が数分で終わっていた。
そんなことはありませんか?
私は50代からの食事で、よく噛むことをとても大切にしています。
よく噛むと、食材の味や香りを感じやすくなります。
トマトの甘さ。
きゅうりの歯ごたえ。
大葉の香り。
旬の食材をゆっくり味わうことも、立派な夏の食養生だと思っています。
食欲がないからこそ、量を食べることだけを考えず、少量を丁寧に味わうという考え方も大切です。
4.お菓子やアイスでお腹を満たしていませんか?

「ご飯は食べたくないけれど、アイスなら食べられる」
夏にはよくあることです。
私も、甘いものを楽しむことがあります。
大切なのは、食べてはいけないと禁止することではありません。
気をつけたいのは、お菓子やアイスでお腹がいっぱいになり、肝心の食事が入らなくなることです。
アイスを食べるなら、食事の代わりにしない。
甘い飲み物を何度も飲んでいるなら、水やお茶も取り入れる。
「食べてはいけない」ではなく、食事とのバランスを考えることが大切です。
我慢ばかりの食生活は長く続きません。
楽しむものは楽しみながら、身体を支える食事も忘れない。
私は、そんな食べ方が好きです。
5.夏こそ発酵食をいつもの食卓に

私は、夏も普段の食卓に発酵食を取り入れています。
味噌、ぬか漬け、納豆、ヨーグルト、甘酒などです。
難しい料理にする必要はありません。
例えば朝食に味噌汁。
食卓にぬか漬けを少し。
ヨーグルトに食べる十穀米甘酒を添える。
納豆を一品加える。
発酵食を「特別な健康法」として頑張って食べるのではなく、いつもの食卓の中に自然に置いておく。
これなら忙しい日でも続けやすくなります。
私自身、ヨーグルトと食べる十穀米甘酒の組み合わせは、朝食や小腹が空いたときにも取り入れています。
冷たいヨーグルトに、粒のある甘酒を添えて、ゆっくり噛みながら食べる。
暑くて食欲がない朝にも取り入れやすい食べ方のひとつです。
夏バテ対策は「たくさん食べること」ではない
夏に元気を出そうと思うと、
「焼肉を食べよう」
「スタミナ料理を食べよう」
と考えることがあります。
もちろん、それをおいしく食べられるときは楽しめばいいと思います。
でも、食欲が落ちているときに無理をしてたくさん食べる必要はありません。
私は、
食べられる量の中で、身体に必要なものを選ぶこと。
そして、
食べられるものを、よく噛んで味わうこと。
この二つが大切だと思っています。
夏だから特別なことを始めるのではなく、毎日の食べ方を少し見直してみる。
麺に卵を足す。
旬の野菜を添える。
味噌汁を一杯いただく。
発酵食を一品加える。
よく噛む。
それだけでも、夏の食事は変わっていきます。
50代の夏は、頑張るより「整える」

50代になると、自分の身体の変化を感じることが増えてきます。
若い頃と同じように無理をするのではなく、
「今日は少し疲れているな」
「食欲が落ちているな」
「冷たいものばかり食べているな」
と、自分の身体に気づくことが大切です。
食べない。
食べすぎる。
我慢する。
反動で食べる。
そんな大きな波を繰り返すのではなく、毎日の食事を小さく整えていく。
私は、それが50代からの食べ方だと思っています。
暑い日は、無理にたくさん食べなくても大丈夫。
でも、「食べない」で終わらせず、今の自分には何が食べられるだろうと考えてみる。
その小さな選択の積み重ねが、夏を過ごす身体を支えていきます。
10年後の私をつくるのは、今日の食事。
暑い夏も、自分の身体と相談しながら、おいしく、丁寧に食べていきたいですね。
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